今日は、アプローチに土がこぼれないように、土留めの石を積みました。
戸隠石のコバ石を積んで行きましたが、アプローチのジャワ鉄平石と色味がよく合って、さらに雰囲気が良くなったと思います。
さらに、welcomeな鉢を戸隠石で固定して、アプローチにオーバーハングしてるように見せて、鉢を斜めにこぼすように、使いまし。
アプローチは、お庭での役割は導線ですが、人がどこを歩け堪能できるか、と考えたり、もしくは、どこを歩かせて庭木を見せるか、などの役割で、決して主役ではないのですが、オーケストラで言えば、指揮者のようななくてはならない、大切なアイテムなのです。
今回は、長い小道のようなアプローチですが、形はいろいろあります。
例えば、円です、丸いサークルは、飛び石のように使ってもいいし、大きなサークルは、それ自体が、アプローチになります。
他には、枕木や、飛び石、ただ土を固めただけの道などもあります。
変わり種は、線で、繋いでいく方法もあります。
そこに、床材が加われば、無数のパターンが出来るので、奥が深いのが、アプローチです。
お庭に点在する、庭木や、花壇や、立水栓や、モールは、アプローチがタクトを振って、見せていくので、リズムが大事になります。
良く庭に、リズムを付けると言いますが、景色の変化では、無いので、注意してください。
歩くスピードや、影などの、移り変わりです。
決して、タッチや、高低差の話ではないのです。
アプローチがあると、リズムがつけやすく、庭木や作り物で、歩く速度が変わっていき、立ち止まってみたり、頭を枝にかけないように、屈ませて、お辞儀をさせるなどの、わび錆の世界があるのです。
たったこれだけでも、かなり深い世界観があるのです。
厳粛な感じですが、それだけでなく、実に柔らかく、とても自由なところもあるのが、日本のお庭の世界です。
庭に人を立たせない、枯山水は、神の世界観を映し出したと言われています。
だから、面白いのです。
生きてるうちに、どこまで行けるか、分からないですが、どこまで行っても、先があるから、生きてるうちは、終わりがないのが、このお庭の世界です。
そんな、お庭をつくる事を、生業にしている、イイダは、幸せモノです。
この世の中の、変わり目を、この業界で、一番いいところで戦っている、感じがします。
いつもブログを読んで頂きありがとうございます。